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プレゼントはバイブ























(四十九)


八月 二十三日 土曜日 午後十時三十分  吉竹 舞衣
  


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

ソファーの上で両足を前に投げ出したまま顔を伏せていた。
時間が経過するにつれ、白くぼやけていた心が澄んだ空気のようにクリアーになっていく。

舞衣はあそこに自分でバイブを入れて、副島にスイッチを入れられて……
怖くて痛かったのに膣の中でそれが暴れて……
その後は……ダメ! 思い出してはいけないみたい。

「豪快なイキっぷりでしたねぇ。
聞かされたこっちの方が、恥ずかしくなってきましたよ。
まあ、これで舞衣さんも大人の女性の仲間入りが出来たわけですし、メデタシメデタシってとこでしょうか」

副島はボックスティッシュを取り出すと、透明な液で汚れた指を拭い始めた。
まるで私に見せつけるかのようにして……

「ところで舞衣さん。バイブの虜になるのは構いませんが、行為が終わってもおま○こに挿れたままってのはいただけませんねぇ。
物事には後片付けも大事ですよ。
ご使用後は、あそこからきちんと抜き取りきれいに水洗い……
ははははっ。ただし、エッチな液で洗うってのはなしですよ……ふふふふっ、はははははっ……」

どうやらこの人、バイブに付着しているヴァージンの証を見たいらしい。
そうでなかったら、玩具のように扱った女の後処理まで気にする必要ないもの。

……根っからのサディストみたいね。

私は慎重にバイブの取っ手を掴むと、ゆっくりと抜いた。

「……んんっ、んんんくっぅぅっ……!」

ぬちゃって音が耳をいじめて、バイブを引き抜くだけなのにゾクリと妖しい電気がはしっちゃう。
私は、つい下腹部に目を落としてしまった。

……涙がまた流れ落ちた。
……見るんじゃなかった……

「ほほーぅっ、バイブがびしょぬ濡れですねぇ。
テカテカと光っていますよぉ。
それに、所々にこびりついている赤いものって……クックックックッ……
それって、あのときの鮮血ですよねぇ。
ほらぁ、舞衣さんもご覧になってはいかがですかぁ。
ご自分の記念すべき瞬間を共にした相棒ですよぉ」

「お願いします。こっちを見ないでください……恥ずかしい……」

取り出したものの、どうしていいのかわからなくて、私はバイブを握り締めていた。
できることなら、さっさと捨ててしまいたい。
でも、副島はそれを許さないだろう。
そんな行為にでれば、きっとなにか因縁をつけてくる。

「よろしければそのバイブ、舞衣さんにプレゼントしますよ。
随分と愛おしそうにしていらっしゃいますから、是非ともご自宅でオナニーなどに活用してくださいませ」

「いえ、遠慮します。
私……こんなモノ要りませんっ!」

「そう、仰らずに……
ああ、そうだ。こうしましょう。
舞衣さんは、次の行為までにそのバイブで、おま○こを馴らしておいてください。
もう処女じゃないんですから、いつまでも痛がってもらっては困りますからねぇ。
これは命令です。
一日一回、そのバイブでオナニーをすること……いいですね!」

副島はそう言うと、スーツの乱れを直した。
もう帰る気なのかもしれない。

「そんな……許してください。
……私、それが怖いんです。
気持ちの整理がつくまで……もう少し待ってください。お願いします」

「いいえ、決めました。
なんなら、有里さんにプレゼントしてもいいんですよ。
ただし舞衣さん。あなたが直接手渡しでね……
まあ、それも無理と言うなら、私が有里に渡さないといけなくなりますが……」

「……有里」

副島がニヤ付いている。
私の答えはひとつしか残っていない。

「……わかりました。言うとおりにします。
だから、有里には……」

そう、私がこのバイブを使って毎日オナニーをさせられるってこと……
でも、有里にそんなことさせるわけにはいかない。

「ええ、いいでしょう。
その代わり、次に会うときまでにしっかりと宿題をこなしておいてくださいね……ははははっ……」

私はバイブを強く握り締めた。
いっそのこと、こんなモノ壊れてしまえばいいのに……

そうすれば、恥ずかしい宿題も勘弁してもらえるかな。

副島が去った後もずっと立ちつくしていた。
つまらない期待を抱きながら……



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