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闇色のセレナーデ 第16話  淫具の唸りと少女の嬌声


























【第16話】




「うぐっ、はくぅっ……ダメェ、きつすぎるぅっ! 玩具が暴れてぇ……あふうぅっ」

噛み締めた歯の隙間をすり抜けて、耐え切れない声が漏れる。
銀色をした握り手にべっとりと手脂の痕を残して、千佳は悶え苦しんでいた。

だがどうすることも出来ないのだ。
バイブのリモコンを持つ卓造にも、カメラを構える藤波にも。
ただひたすら、電車が終着駅に着くのを祈るのみである。

「ふあぁっ! やだぁ、アソコがぁキュッとして……んあぁっ、ああぁぁぁぁぁっっ!!」

そして、電車が中間の駅を通過した時だった。
俯いていた千佳の頭が突然上向き、感じる声を吐き出した。
背中が湾曲するように反り返り、踏ん張らせていた両足が小刻みな痙攣を続けている。

「くくくっ、あの女、イキやがった」
「よくやるよ全く。電車の中で露出ビデオの撮影だもんな」

遠巻きだった乗客の中から、下卑た話し声が聞こえた。
バイブに悶える千佳の痴態と藤波が手にしたハンディカメラに、アダルトビデオの撮影だと勘違いされているようである。

「千佳ちゃん、バイブのスイッチを切ろうか?」

「はあぁ、ダメぇ……切ったりしたら……それよりも、ふぅ……もっと強く、つよくしてぇ……バイブぅ、ふはあぁっっ」

絶頂を極めても、バイブは動き続けている。
ヴァギナとアナルを無機質な運動で刺激続けているのだ。

そんな千佳の姿を、卓造は見ていられなかった。
だが被虐の対象である彼女の想いは違ったのである。

「ふぅっ、くはぁぁ……いいのぉ、もっとぉ感じたいのぉ……千佳ぁ、変態だからぁ……バイブにぃ、オマ○コとお尻を……グチャグチャにして欲しいのぉ」

美少女が口にした卑猥な単語に、ざわついた車輌内がシンとする。
その中で、恥肉を掻き回す玩具の唸り声だけが延々と浸透していく。

(わかったよ、千佳ちゃん)

少女の覚悟を卓造も汲み取っていた。
向かい合わせに立つ藤波も、感情の見えない顔で小さく頷いていた。

「はははっ、千佳は本当にいやらしいことが大好きな変態だな。だったら、もっとバイブで可愛がってやるよ。その代わりいい声で鳴くんだな」

カチッ……! ヴゥゥーンッ、ヴゥゥーンッ、ヴゥゥーンッ……!
カチッ……! ビィィーンッ、ビィィーンッ、ビィィーンッ……!

「ひぎぃっ! くはぁ、はあぁぁっっ! 前もぉ、後ろもぉ……バイブでぇ、犯されてぇ……千佳ぁ、きもちいい、感じちゃうぅぅっっ!」

千佳の身体がバウンドするように跳ねた。
鬼の面を被った卓造がリモコンスイッチをマックスにし、2本のバイブが狂ったように唸りをあげている。
デリケートな柔肉を、引き伸ばしては掻き回している。

「ふはぁ、感じてぇ……だめぇ、エッチなお汁がぁ……垂れちゃうぅ、漏れちゃうぅっ……」

尻尾のように突き出たアナルバイブが、高速で振動していた。
垂れかかったスコートも連動するように震えて、その下から伸びる若々しい素足が耐え切れずに開閉を繰り返している。
そして内腿の肌を伝うように、陰唇の縁を越えた愛液が伝い落ちてくる。
ひと筋、ふた筋と列を成して、内ヒザから足首へと小水でも漏らしたかのように水痕を刻み込んでいく。

「すげぇな! あのお嬢ちゃん、本気でヨガってるぜ」
「ああ、エロビデオの撮影なんてよ、ヤラセばかりだと思ってたが、こりゃぁ、本物だよな」

取り巻くギャラリーからは、嬉しくない褒め言葉が届いた。
ごく平凡な日常で、ダイヤ通りに運行される8両編成の普通電車は、6両目の車両だけ異様な雰囲気に包まれているのだ。

「まもなく竹田川、竹田川です。お忘れ物なさいませんよう、ご注意ください……」

何も事情を知らない車掌が、終着駅への到着をアナウンスする。
軽快に走行していた車輌がポイント切り替えの音と共に減速を始めた。

じゅく、じゅく……じゅにゅ、じゅちゃ……

「あっ、はあぁぁ……千佳ぁ、もう……」

踏ん張らせていた両足が力を失くした。
まるで懸垂でもするように、千佳は両腕を握り手に残したまましゃがみ込んでいく。
丸いお尻が見よがしに突き出されて、短いスコートが捲り上げられている。

「どうした千佳? 早く昇らないと電車が着いちまうぞ! ほら、もっとマンコを引き締めろ!」

卓造は千佳に覆い被さっていた。
両腕を彼女の胸に這わせると、ウェアの上からノーブラの乳房を揉んだ。
浮き上がった恥首を手のひらで転がした。

「おい! それじゃ見えねえだろ!」

ギャラリーから罵声が飛んだ。
バイブに嬲られた美少女の股間が覗く瞬間にカットされたのだ。
調教師役の卓造によって。

ヴゥゥーンッ、ヴゥゥーンッ……ビィィーンッ、ビィィーンッ……!

「うくっ! ひくっ! はうぅ、きもちいいよぉ、きもちよすぎてぇ……イク、イ、イクゥゥッッッ!!」

電車が終着駅に到着した。
キィィッッ!と、油の切れたブレーキ音がして、千佳の絶叫を掻き消していた。

「竹田川、竹田川です。本日のご乗車、誠にありがとうございます」

アナウンスが聞こえた。
エアー音と共にホーム側の扉が全て開け放たれ、人の波が押し出されていく。

「はあ、はぁぁ……んんっ、はあぁ……」

全身を汗で濡らした千佳が、肩で息を吐いていた。
その身体を卓造が抱き寄せ、藤波がビデオカメラをOFFにする。

「よくがんばったな千佳ちゃん。ううぅっ……ほんとに、よく……」

「あら、おじさんったら、泣いてるの? いい年して子供みたいなんだから。でも……様になってたわよ、おじさんの調教師役。ふふっ、次はもっと過激に責められちゃおうかな、なーんてね♪」

ひび割れた唇から舌を覗かせる千佳を、卓造は喉を詰まらせて見つめていた。
『俺はこの子を本気で愛している!』
迷宮に誘い込まれていた本心が、その時になってようやく確信した。

乗客の消えた電車の中で、卓造は千佳の小さな背中を撫で続けていた。
床に転がった2本のバイブに睨まれながら。








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